虎者ーNINJAPANー 1幕感想
Travis Japan初主演舞台「虎者ーNINJAPANー」
運良く複数回観劇することができました。
それもまた楽しくて幸せな期間でした。
忘れないうちに感想を…
(※なお宝塚ファンと兼任していますのでそのネタもちょいちょい入ります)
1幕
突然エピローグから始まる感じ、
初主演なのに突然壮大なネタバレから始まるスタイルにちょっと驚きを隠せなかった…*1
あの集合写真はわらってはいけない(失礼)
東京で最初に観た日は初見の方も多いためかざわついてた気が(汗
明かりに照らされて舞い落ちる羽根のまっしろさ、本当に美しかったな。
ひとりひとりがスポットに照らされて登場するの素敵でした。
閑也くんは指先まで本当に密で美しくてたまらなかった。
圧巻の衣装替えからの「Namidaの結晶」
閑也くんがキラキラとステージに立っていてくれたら
私にとってそこはいつだって真ん中なんだけど、
それがステージの真ん中と重なっているのはやはり嬉しい。
2番サビはオーディションで勝ち取ったセンター。
どの劇場でも新鮮に感動してオペラを外して風景を目に焼き付けていました。
ダンスが魅力のトラジャですが、センターに来るメンバーによって纏う雰囲気が変わるというところも大きな魅力だといつも思っていて。
(YouTubeのアルプス一万尺回とか特にわかりやすい。振付した閑也くん本当に天才だな。メンバーをよく観察してる…)
閑也くんがセンターだと重厚感が増す感じがして1番サビとの違いも新鮮だし、
やっぱりどうして大好きな人が一番前にいるって特別な景色。
そこからアンサンブルの方も交えた戦いの場面になるわけですが、
宝塚の中でも雪組ファンなので殺陣の場面は見慣れてるけど、
やっぱり男性のスピード感と重量感ってまた違う。
※どちらがいいとかではなくて、違うものとして楽しんでます
本当にカンパニーの全員の信頼関係ができているからこそできるアクションだなと感じました。虎ビジョン第八回で松倉くんが話してた「反動」についてストイックな閑也くんをみているよ…
虎ビジョン。まちゅ→しず証言「普通こう殴られたらこう反動来るだろっ?」がめちゃすきなポイントすぎて。
— さえ (@Sn__tj) 2019年11月5日
理論的に考えて動きつつも、感性で走ることもあるそのバランスがすきなんだよな。
紅孔雀と碧鷺のチーム分け。
脱線しますけど、そもそも闇の帝王なのに「朱雀」って…赤じゃん?!となる。
虎者って白虎に着想を得てるから白いのか…と考えたりしてたけど
玄武と青龍どこいったんや…と思うのである。
紅孔雀の3人のアクセントの付け方は新鮮。
自担がいるとどうしてもそこ中心に見てしまうので3人にフォーカスすることができてよかったです。やはり宮近くんの魅せ方って圧倒的。松倉くんは表情をしっかりのせてくる。元太くんの残す余韻の色気ばんざい。ニュアンスが初見よりもどんどん揃っていくのは幕が開いて進化する、という言葉を痛感させられた。
碧鷺の4人は持っているスピード感が最初から揃っている感じで圧巻。
体格も持ち味も違うけど、ふとした瞬間の手先の使い方に個性はあるのに揃った印象があって不思議だった。のえしめ、うみしずがそれぞれ絡むのもありがたかったです。
いやしかし、最初と最後に椅子担いでる閑也くんがめちゃかっこよくて細かいことを毎回忘れてしまう。
誘惑
後半の観劇で驚いたのはカゲロウの表情の幅の広がり。
宮近くんの首にかけた左手、力を込められなかったその手を見つめるときの切なさがギュッと伝わってきて感激した。
うみちゃんリマちゃんの絡みも何かを予感させるような空気が生まれたり、体重のかけ方も遠慮がなくなってきて良い感じがした。リマのえリフトは安定感ありすぎてデュエットダンスが見たくなるのであった。
閑也くんはすごく健康そうなイメージなのに、女性にそれなりに慣れている雰囲気を醸し出してくるので、なんか存在が恋すぎてしんどかったです。←まぁいつもそうだけど
でも誘惑というより妹分って感じにみえたかなー。
この後の「カゲロウ!」って呼ぶときの表情も妹に向けるような心配そうな甘やかさが滲み出ていて好きだった。
去りゆく宮近くんの冷たい瞳に灼きころされたいなって思ったひと!さんせーーーい!
闇の軍団
このタップは本当に素晴らしいね。
最新技術と演者のコラボレーションってこういうことだ。
10人の集中力と音・光が合わさってすごいエネルギーに満ちていて好きな場面です。
でもなぜ朱雀さまが緑チームなのだ・・・赤では・・・(上述の件)
「愛ゆえに弱くなる」
虎者期間に並行して通っていた「はばたけ黄金の翼よ」にもそんな台詞あったような…とそわそわした。
好きだからこそ大切にしたい、離れたくない、嫌われたくない、傷つきたくない…と考えれば考えるほど傷つく感じ。
好きがつのるととらわれていくよね…それが何かこえて自由になる瞬間もあるし、その波を繰り返すのもまたおもしろさなのかもしれない
— さえ (@spaoen) 2019年10月19日
ところで。
影山くんの「が」の発音が鼻濁音つかえてる感じがして、お!と思ったり、
南座での久々の観劇で新くんの口跡がとってもよくなっていて驚きました。
影山くんのフラッグ。マーチング経験者としてはメンズガードを思い出して懐かしかった。力強くて旗布も綺麗に見えていてカッコよかったなあ。
ここから最後の戦いですが。
しめちゃんがカゲロウに「さあ行け」って感じの目で合図するのよかったな。
しずまちゅで戦うところは2人のアイコンタクトがすき。「俺の相方」だもんね。
その他の組み合わせも役として目を合わせて心を通わせているのがよかった。
トランポリンは正直どうしても手に汗握ってしまって
全然プロジェクションマッピングに集中できないね…ファンならではの心境。
映像化されたら落ち着いてみられそうですが!松竹さんKADOKAWAさんいかがでしょうか…
東京で閑也くんのトランポリン見られてよかったです。
踊っている時もいつもどの瞬間を切り取っても美しい身のこなしをする人だなと思っているのだけど、空中でもまさにそうだった。
京都・名古屋では見られなくて残念だった気持ちもなくはないのですが、(他の振付変更も含め)公演全体を最後まで走りきるために全員で最善を尽くしているというのは英断だと思います。初日2幕の元太くんの件もそうだしね。
最後の場面については…ストーリーとして諸々ご意見はあると思うのですが、
初見の感想は「これよりひどい作品に色々通ってきてるわ」でした(?)
間の変な笑いや義をはきちがえてゆくダーイシ作品を思い浮かべていました。
誠の群像とか壬生義士伝…どっちも相当に通って毎回心を凍らせて見てたよね…
シチュエーション的に気になったこと。
朱雀さま、刺されてから死ぬまでが長い
宝塚でありがち。死にかけてからが長いやつ。
ドン・ジュアンの「罪人として生きるよりせめて人として死にたい 愛のために俺は死ぬ」に近いものがあったかなあ。
それにしても。
好きな人が舞台上で死なないっていいね!!
その役として人生を最後まで駆け抜ける…というのはもちろんいつか見てみたいけど、希望に燃えた瞳で幕が降りるというのはとてもよかったです。*3
長いので1幕で一旦しめよう。
P.S. ここで兼オタのひとりごと。
しめしずに対しては星逢一夜の晴興と源太みたいな関係性の役が似合うと思っている。
宝塚だとどうしても番手とか学年に縛られるけど対等な立場のふたりならどういう印象になるのかと。
全然脈絡ないけど定期的にうみちゃんパリスは想像してる。
トラジャでミュージカルって話が出るたびにわたしの中では中村海人さんのパリスは譲れません(仏版ロミジュリ)ってなる。宮近くんはティボルトで。
— さえ (@Sn__tj) 2018年12月23日